未練がましいよなオレ…。


「すぐに忘れるなんて無理だよ。ちょっとずつ、忘れようよ」


そう言いながら、実和は顔をオレの胸に埋めた。

そうだった。


実和も好きな男がいるんだもんな…。


「実和…。お前が好きな男、オレが忘れさせてやるよ」


だから、実和。


お前も、オレから美優を忘れさせて。


「勇人…」


オレを見つめる実和の唇に、そっとキスをした。