「実はね…」 ちょっとためらった後、佐絵はこう言ったのだった。 「先輩て、避妊してくれないの…」 「えっ!?」 まさか、そっち方面の話しが出てくるとは思わなかったから、面食らっちゃった。 「美優はさ、勇人くんて避妊してくれてた?」 「う、うん。ちゃんと、してくれてた…」 そう言われれば、そういう事は、ちゃんとしてたかも…。 「優しいね。やっぱり愛されてたんだよ。美優は。私なんか、お願いしても聞いてくれないから」 愛されてた…? 一瞬だけ忘れられたのに、また、思い出しちゃった。