「美優か?どうした?」

「誰かが…襲ってきたの…」


勇人の声を聞いたら安心して、涙がとめどなく流れる。


「襲われた!?」


携帯の向こうから、勇人の驚く声が響いた。


「私を庇ってくれた高志先輩が、大怪我をして…」


今日は高志先輩と佐絵で集まっていたのだ。


実は、先輩と佐絵が付き合う事になり、その報告を受けていたのだけど…。


その帰り道、一人になった瞬間に、誰かが背後から口を塞ごうとして…。


思わず叫んだのはいいけれど、助けに来てくれた先輩と揉み合いになり、先輩は殴られたのだった。



「待ってろ。すぐ行くから!」