「誰だ?その女は」 息子のオレでも、思わず息を飲むほど、親父には凄みがある。 でも、絶対に負けないからな。 「誰でもいいだろ?言ったら、親父が何するか分かんねぇから、絶対に言わない」 「言わないなら、調べるだけだよ」 そう言うと、親父はあっさりと引き下がり、また報告書らしきものを見ている。 「おい!親父。マジでそんな事したら、例え親父でも許さねぇからな」 カッとして親父に掴みかかった時、実和と母さんが入ってきた。