言えない秘密~ヤクザが愛する女~




「これさ、かなりウマイんだよ。食べてみ?」


そう言うと、ゆっくりと私の口に入れてくれた。

たったそれだけの事なのに、ドキドキしちゃう。

食べてみると、甘酸っぱい香りが、口の中に広がった。


「本当だ…。おいしい…」


「だろ?美優なら好きだと思ったんだ」


優しく微笑む勇人に、ドキドキは止まらない。


「ねえ、勇人。私は、勇人となら、例えファミレスでも、ラーメン屋でも、どこにいても楽しいから…」