GARAKUTA

「はぁはぁ…やった…間に合った…」

初心者ながら一生懸命車を飛ばしたのが功を奏したのか四葉はなんとか授業には間に合い友達の隣りにドスンと座った

「どしたの？…そんな息きらして…四葉が好きな世界仰天ニュースみたいなことにでも遭遇したの？」と笑いながら笹奈(ササナ)は天使の笑顔をあたしにむけた


あたしが言うのも何だが彼女は男が彼女を見た途端に拝みだしてしまうくらいに美人なのだ…
何てったって天使の微笑みの持ち主なのだから…


あれ？天使は拝まないんだっけ…
まぁいいわ！とにかく美人なのよ！


あたしは彼女の推測が当たってたのに驚き思わず声を荒げた
「そうなのよ！事故が起きたのよ！っていうかあたしが起こしたんだけど…」


「四葉…あんたまさか…事故に見せかけてかっこいい男の人にキスしちゃった…とか…」


「昼ドラじゃないんだからそんなことになるわけないじゃない！」


「…昼ドラで事故ってキスしちゃったシーンとかみたことないんですけど…」

「まぁとにかくびっくりよ！世の中にベンツに乗ってる人がいたなんて…」

「あんたまさか世界仰天ニュースみたいな内容ってそれ？…」


「ちっ、違うのよ！そのベンツに…」

「そのベンツに？」


あたしは一呼吸してすごい形相で笹奈をみた…

「当たっちゃったのよ…」









「た…宝くじ？…」
笹奈はなんとかして作った笑顔を四葉にむけた
マンガだったらだらだらと冷汗がたれているのだろうと思いながら…



「止まれの標識で一時停止してたベンツにゴン！って…」