「キカイ」の子

「すまない…高椿君…今の医療では…どうしようも……」






健一は本当に悔しそうな顔をし、冬彦に頭を下げた。







「…止めて下さい…僕は…まだ…」





……夏美が死ぬなんて考えたくない。








冬彦が小さくそう言うと、健一はゆっくりと顔を上げた。









「…そうだね…医者の僕が諦めちゃいけないよね……ごめんね、高椿君。」








健一はそう言うと、その場から歩き出した。







「と、父さんっ?」







透が健一の背に声を掛けると、健一は振り返り口を開いた。








「もう少し、夏美ちゃんの治療法について調べてみるよ。透は……高椿君をよろしくね。…それじゃ。」






健一はそう言ってその場から立ち去ってしまい、後には、項垂れる冬彦とそんな彼を心配そうに見つめる透が残されていた。