「キカイ」の子

…どうしたんだろう、なんか…最近、父さんと話しづらいな…







自分の部屋に入った冬彦は、鞄を机の上に置きながら、そんなことを考えていた。









…こうなったのは…多分…夏美と付き合い始めてからなんだよね…







冬彦は、夏美と付き合い出してから、今まで信じて疑わずにいたものに対して、少し疑問を抱き、それだけでなく、その答えを夏美から聞いたことで、冬彦の、聡達に対する一種の不信感みたいなものが、より大きくなっていた。








…父さん…本当に…勉強だけすれば…いい人生を過ごせるの?









冬彦は、さっき見た聡の不機嫌そうな顔を思い出しながら、机の上にある教科書を開いた。








……夏美…僕…頑張るから…夏美も…頑張って…








冬彦は聡の顔を頭の中から一瞬で消し、夏美の顔を思い出していた。








それからその日の夕方まで、冬彦は手を休めることなく、明日のテストへ向けて、勉強を続けた。