「キカイ」の子

「はは…」



冬彦は苦笑いを浮かべた。






すると、透が急に歩く速度を早めた。







「と、透?待ってよ!」





冬彦が慌てて駆け出すと、それに気づいた透も走り出した。







「透!待ってって!」




冬彦がそう話すと、透は、嬉しそうな顔で振り返った。





「フユピコ!どっちが先に学校に着くか、勝負な!」





「え!そんなの、ズルいよ!」







冬彦の文句を無視しながら透は走った。






冬彦は少しムッとしながらその後を追った。








走る冬彦の頬を、秋の涼しい風が優しく撫でる。







冬彦は秋風の心地よさを感じながら、空を見上げた。







薄くて、平べったい雲が青い空に浮かんでいた。