もう1度その声を



くだらない話をしながら交差点をわたって、家へ向かう。







青信号と確認してアタシたちは横断歩道を渡った。






プップー!!!!!!


音に驚いて見たら横から信号無視をしてきた車がこっちに向かっていた。

車道側は莉緒だった。




「莉緒っ!!!!!!!」


もう、頭で考えて行動なんかしていなかった。



アタシが覚えているのは、


莉緒の背中と



車とぶつかったときの衝撃と痛み。





・・・・・・・・・。



「・・・ぃ。ぃ!る・・。るい!!!」




痛い。莉緒の声。莉緒、無事だったんだ。よかった。


でも、何で莉緒の声、こんな遠くから聞こえるの??




それからアタシは、意識をなくした。