もう1度その声を



3年の階には、まだ人がたくさんいた。


アタシは、先輩とか苦手なたちだから1人でこんなトコに入っていくのは自信がいる。





「永瀬??」


後ろから声をかけられた。


この声・・。



「古沢先輩!!」


「こんなトコで何してんだよ」



きょとんとした顔で聞いてきたから、少し落ち着いた。



「今から教室行こうと思ってたんです。先輩、その書類少し持ちますよ」


先輩の視界を遮るか遮らないかくらいに多い書類を、アタシは半分もらった。




「サンキューな。永瀬」



「いいんです。先輩ですしね」



3-4の教室は結構遠かった。

その間の、3年生の女子の痛い視線・・。辛い。




やっと3-4に着いた。

教室には誰もいなくて、先輩は窓際の自分の席に座った。