「……あっ!」


「なに?どうしたの?」


帰り道、わたしがあげた突然の声に美華が驚いたように振り返る。


「数学の課題のプリント机に忘れて来ちゃった…」


忘れないようにって思ってたのに~…。


がっくりと肩を落とす。


「ドジねぇ…。仕方ないわよ!取りに戻りましょ?」


美華は優しく言ってくれたけど…、学校を出てもう家まで半分まで歩いて来ちゃってる…。


「一人で平気!みかりん先に帰ってて!」


申し訳なさで、わたしはタッと走り出した。


「ちょ…っ!白羽~~っ!?」


美華の声が聞こえたけど、自分のドジに付き合わせられないよ。


まだまだ明るいし、大丈夫!


わたしは急いで学校へと向かった。