「~~~……わ…わたしなんか見ても楽しくないと思う……けど、
…………ぅ…嬉し…ぃ……っ」
「…………!」
最後の一言はずいぶんと小さな声になった。
恥ずかしくて、
恥ずかしくて、
咲夜くんの顔が見たいのに、うまく顔を上げられない。
…………そしたら
「……………白羽見てるの楽しいよ……?
…………行こう。」
「…………っ!」
俯くわたしの顔を覗き込むようにして……………照れくさそうに笑うと、
そ…っとわたしの手を取った…………。
そのままぐっと手を引かれ、固まってたような足が前に出る。
ぐんぐん進む咲夜くんに手を引かれ、後ろから咲夜くんの広い背中を見つめる…………。
風が吹いて……黒くて綺麗な髪の隙間から…………
赤くなった耳が見えた……………。
なんか
それが
すごく嬉しくて…………。
「…………ま…待って…っ!
咲夜くんの………隣がいい………っ」
「~~~~!」
少しでも、あなたの近くにくっついていたくなった―――――――――――――……


