「~~~……ダメだぁ~!顔…緩んじゃうなぁ………。」



すぐにふにゃふにゃになっちゃうほっぺたを両手で押さえて、幸せな時間を振り返る。



すっごくすっごく………!



付き合ってるっぽかったよね………!?



咲夜くんってば、わたしのお家までちゃんと送ってくれて………!



わたし……近づいてくるお家に、まだ着かなきゃいいのに………なんて、思っちゃって。



わたしがあんまりがっかりした顔してるからなのか…………



クスリと笑った咲夜くん。



わたしの頭をぽんぽんって優しく触って……………



『…………また、明日。』



ちょっと、寂しそうな顔…………。



『…………うん……。』



少しの間二人見つめ合って…………



『…………っ。』



『…………?』



咲夜くんの手が、わたしに向かって伸びかけて………でも、



彼はその手を退いて、ぎゅっと拳を握ると………



『…………白羽、また明日。』



『…………う、うん………。』



苦笑を浮かべて……帰って行った。



わたしはどうしたんだろう…?って思いながら、見えなくなるまでピンと伸びた後ろ姿を見送った…………。