「わ―お♪
女子は怖いねぇ…?
啓♪」
「……。」
そんな会話が後ろから聞こえた。
「あ…あはは…」
「よっ☆啓くん♪
ってか横の人誰??」
「あ―☆
俺??
佐々木 海-ササキ カイ-っす☆
C組だからよろしく♪」
そんな海くんを軽そうな男…と眺めていた私に優が耳打ちをしてきた。
「海くんを上手い事、離してくれないっ?;;」
「はぁ?やだよっ…!」
「お―願い―;;」
私は涙目で訴える優に負けて…
渋々OKした。
「あ―っと…
海くん??
少しついて来てもらいたい所があったり…。」
「俺…??」
そして海くんが優の方を見ると必死で訴える優が目に入ったのか……
ニヤッとして、
「はいは~い♪
じゃあ啓くん、あとよろしく。
よし、波流ちゃん行こ。」
グイッと手を引っ張られた。
「えっ…ちょっ…
引っ張られなくても行きますってば!」
私は必死に言うが止まる気配は無い。
「はぁ…。」
諦めた途端、止まった。
「わわっ…
急に止まらないでよっ」
「ハハハッ…ゴメン。ゴメン。」
本当に謝っているのか分からない顔で謝ってきた。
「波流ちゃん。
髪染めないの??」
「あ―…
別に面倒くさかったから…
って!えっ!?」
「女子がそんなんじゃ駄目駄目~♪
明るい茶色が似合いそうだな……。
よし!染めに行こう!」
「やっ…ええ―――っ!?」
私の手はグイグイと引っ張られて……
バス停について美容室に向かった。



