「あ―…
まぁ…うん。」


「…どうして??」


「何か言わないと行けないの?」


うっ…

さすが冷たい王子……。


「いや…あ―…
モテそうなのになぁ―…って…」


綺麗な瞳が私の目をまっすぐに見る。


その輝きを見て私は目を逸した。


「俺、
忘れられない人がいるんだ。」


私の思考回路は止まる。

忘れられない…人…。


「もしかして…好きな人…?」


バッと下を向いて、
照れていた。


「な…何で分かんだよっ…」


「いや―…;;
普通、忘れられない人って聞いたら思い浮ぶでしょ??;」


頭を押さえながらバツの悪そうに顔を上げる。


「ん―…まぁそういう所かな。」


「ふ―ん…」


こんな冷たい王子を本気にさせちゃう人なんて…

いるんだ……。


私は心の中でそう思っていた。