おばあちゃんに出会ってから、半年が経とうとしていた。


「チカちゃんは結平のことが好きなのかい?」

「え!?べ…別に好きじゃないよ!」


いきなりの質問に慌てて答える。

そしておばあちゃんは笑ってこう言った。


「かわいいね、チカちゃんは」


結平と同じ笑い方。

何もかも分かっているその顔は、あたしの調子を乱す。


「でも、想ってることは言葉にしないと伝わらないよ」

「だから何も想ってないってば!」


ムキになって、思わず椅子から立ち上がる。

やけに顔が熱い。