ド ロ ボ ウ ネ コ (改)

「みんな止めて!そんなに言ったらかわいそうだよ。あたしなら構わないから…」


そう言って、あたしは手を目に近付けた。

これで泣いているように見えるのだから楽だ。


「黒沢さん…!分かった、席に行こ…」

「みんな…!」


席に向かうみんなを慌てて呼び止める。


「これからは黒沢さんに近付かないでよね!またこんなこと言ったら私たちが許さないんだから!」


最後に強く言われ、その子たちは言葉を詰まらせた。


「なんで信じてくれないの…?なんで…」


それでも弱く言い返したのは誰にも聞こえてなかっただろう。


成績優秀なあたしとバカなあんたたち…

清潔感溢れるあたしと汚い派手なあんたたち…

どっちを信じるか目に見えてる。


それから少しして、先生が辞めさせられたと噂で聞いた。