「結平…!!」


一生懸命走った。

こんなに走ったのは久しぶりだ。

やっとの思いで結平に追いつく。


「どうしたの!?」


あたしは何も言わず、結平に抱き付いた。

二人の間にウサギのぬいぐるみが挟まる。


「ちーちゃん…?」

「…結平」


結平に何も言わせないように名前を呼んだ。


「あたし…結平のこと…」


もうこの気持ちは止められない。

胸から溢れてしまったから。

どうなってもいい…

…言ってしまおう。

本当の気持ちを…


「…大好き」


そう言って結平にキスをした。

その時、空から白い雪が降ってきた。

初雪だった。