手紙を読み終え、気付くと涙が出ていた。

いくら拭いてもあふれてくる。


「……っ」


一枚の手紙。

それはお父さんからではない…

結平から送られたもの。

あたしが好きになった人から送られたもの…

あたしはギュッとぬいぐるみを抱いた。

もうこの気持ちはどうすることもできない…


「こんな気持ち、知るんじゃなかったよ…」


そう、ボソリと呟いた。

そして玄関に向かって走り出した。