ド ロ ボ ウ ネ コ (改)

結平が帰った後、あたしは黙ってウサギのぬいぐるみを抱き締めた。

フワフワで気持ちいい…

それにかわいい…

あたし好みのぬいぐるみだ。

結平は本当にあたしのことをよく分かっている。


「……」


せっかく来てくれたのに、あんな言い方しかできなかった。

本当は嬉しかった。

ありがとうって言いたかった。

でももしあの時そう言っていたら、あたしは娘として結平を見れただろうか。


「ん…?なんだろ?」


ぬいぐるみがラッピングされていた袋の中に何か見える。

手紙だ。

あたしはそっとそれを開いた。