ド ロ ボ ウ ネ コ (改)

「…失礼します」


放課後、理科準備室。

ドアを開けて中に入ると、慌てて先生が近寄ってきた。


「黒沢…!来てくれたんだね!」

「はい、呼ばれたんで」

「そうか…あの…このことなんだけど…」


目の前に出される一枚の紙。

あたしがあの日に書いた別れの言葉が見える。


「これってどういう意味なんだ…?」

「そのままの意味ですけど」


そう言って、足を組んでソファーに座る。


「先生は『さようなら』って言葉、知らないんですか?」