朝になった。

辺りの明かりで目を覚ます。

体は軽く、熱も下がっているようだ。

隣りに結平の姿はない。

もう帰ったんだ…

そう思って、大きくため息をついた。


「…ちーちゃん起きた?」


耳を疑った。

あの声が聞こえる。

あたしの大好きな声が…

部屋から出ると、結平の姿が目に入った。


「な…なんでいるの!?」

「なんでってちーちゃんが言ったから」


昨日のことを思い出し、みるみる顔が熱くなる。

せっかく下がった体温が上昇する。


「…結平のバカ!」


その日、久しぶりに結平とケンカをした。