ド ロ ボ ウ ネ コ (改)

「ちーちゃん…本当に付いて行かなくていいの?」


次の朝、トラックに荷物を運び、出発しようとしているとき。

結平が玄関の前で心配そうに聞いてきた。

結平の横にはお母さんが立っている。


「大丈夫、業者の人に手伝ってもらうから」


そう言ってゆっくりと靴を履いた。


「…じゃぁ、あたし行くね」

「なんかあったら言ってきてよ!俺、すっとんで行くから!」


あたしは笑って返事をした。

涙が出ないように笑顔を作った。