ド ロ ボ ウ ネ コ (改)

「…そろそろ受験だから」

「そんなのここですればいいじゃん!」


反対されるとは予想はしていた。

でもあまりにもしつこい。

あたしは大きくため息をつき、ハッキリ言った。


「結平達の邪魔をしたくないの」


邪魔をしたくないというか、

あたしが見たくないだけなんだけど…

その言葉を聞くと、結平は何も言わなくなった。


「部屋はもう決めてるから、今週の土曜には引っ越しできる」

「お金は…?」


小さな声で聞く結平に、少し笑う。

こういうことももうないのだと、少し寂しく思う。