ド ロ ボ ウ ネ コ (改)

「ん?なんだ?」

「先生、ご結婚が決まられたんですよね?おめでとうございます」

「あぁ、ありがとう」


照れながら礼を言う。

無意識に右手で指輪を触っているのを見て、あたしは小さく笑った。


「…じゃぁもう、一人しか愛せないわけだ」

「え…?」


そっと先生のヒザに手を乗せた。

スリスリと擦りながら会話を続ける。


「どうです?最後に一度、他の女を相手にしてみては」

「く…黒沢!?」

「少なくとも先生の婚約者より…」


先生の耳元に唇を近付ける。


「…気持ちいいと思いますけど」