ド ロ ボ ウ ネ コ (改)

『ドロボウネコ』


それは捨て台詞として言われる言葉であり、あたしのあだ名でもある。

最高の褒め言葉だとあたしは思っている。


「黒沢…大丈夫か?」

「あ、はい。助けていただいてありがとうございました。それじゃ…」

「あ!待って!」


帰ろうとすると、いきなり先生があたしの腕をつかんできた。


「…放課後、ちょっと職員室に来なさい」


そのとき、薬指に光るものが確かに見えた。