ド ロ ボ ウ ネ コ (改)

「違う!そいつはウソ言って…」

「黒沢がウソ言うわけないだろ!」


あの子たち、信じてもらえてないよ。

本当のこと言ってるのにね。

…おもしろ。

そんなことを思いながら悔しそうな顔を眺めていると、泣いている子と目が合った。

その子の目は赤くはれ、とてもブサイク。

あたしはニヤリと笑った。


「この…」


その子が小さく呟く。


「…ドロボウネコ!!」


そう叫ぶと泣きながらその場を去って行った。

遅れないように他の子もいなくなる。