さくら、ひらひら。




ぷつんと聖治の声が途切れた。

あともう少しで、「大に告られちゃった」と言えそうだったのに。


でも、あたし言ってどうするつもりだったんだろう。
言ったところで何もこの状況は変わらない。

わかってるよ。


しかもこれは、『仲のいい男子』に『クラスの男子』から告られた、
というようなものではない。

もちろんそれが軽いものとは言わない。

けれど、あたしたちの事情はそんなものではないのだ。


優依も大も…そして聖治も同じように好きだったころ、
誰がこんなことになってしまうと思っただろう。




なんで?なんで?

じわり、涙があふれてきた。

あたしは、どうしたらいいの?