「ひっ…ぅっ…っく…」 また小さな女の子が泣いている。 『大丈夫?』 あたしは手を伸ばす。 この前はその小さな背中に手が届かなかった。 でも、今日は届いた。 けれど届いたその手は別の女の子の手に叩かれた。 「私の優羽に触らないで!」 大きくて、意志の強そうな瞳があたしをにらみつけている。 あれ?…似てる。誰かに、似てる。 この子…あたし…知ってる…!