「聖治…ってさ、よく見てるよね?弥生のこと」 今まで聞いたこともないような冷たい声。 一瞬誰の声だかわからなくて、 優依の顔をまじまじと見つめてしまった。 「…優依。俺さ、アイス食べたいんだけど、一緒に下のお店行かない?」 大が焦ったように優依に声をかけた。 「…行く」 優依はふぅ、とため息をついて静かに席を立った。 襖の閉まる音が聞こえた。