バスに揺られながら、部屋のこととかいろいろ話した。 もちろん男女別の部屋。 〈次は桜山旅館前ー…桜山旅館前…〉 ピンポン、と大がチャイムを押した。 運転手さんに「ありがとうございました」と言ってバスを降りる。 「ついたぁ…。」 「ついたね?」 「じゃ、行こうぜ!」 「あんまりギャイギャイ騒ぐなよ?」 ガラッと和風な扉を開けた。