わたしはその制服を手に取ると着替 えた。 新しい制服に身を包むと部屋の中の空気 までもが美味しく感じる。 そして、部屋にあるドレッサーのイスに 座る。 当たり前だけど、鏡に映るのはわたし。 美浜音羽(みはま とわ)。 栗色の髪。肩にはつかないぐらいの長さ で、全体的に内側にカールしている。 染めてる訳でもないし、巻いてる訳でも ない。なのに、生まれつきの栗色の天 然ボブ。