「やぁ、また会ったね」

少年のよく通る綺麗な声が聞けて少し嬉しかった。

別に恋とかじゃない。でも、不思議と緊張してしまった。

「う、うん」

ぎこちない返事しか返せない自分にちょっとだけ腹がたった。

「もう放課後だよ。どうしてこんな所にいるの?」

少年の質問にあたしは「この資料届けに・・・」とまたぎこちなく答えた。

「そうなんだ。君はえらいね」

あ・・・笑った・・・。

視聴覚室で会ったときは冷たい人だと思ったケド、今は違う。

なんかすごく優しくて、あったかい感じ。太陽みたいな・・・

って、何たそがれてんのあたし!?恥ずかしいぃ///

な、何か言わなくちゃ!あせったあたしは思わず聞いた。

「君こそなんで準備室にいるの?」

「コレ・・・。」

少年の指差した先に目を向けるといろんな教科書があった。

「教科書・・・?」

「そう、ここにあるから先生が持っていけって」

もしかしてこの人・・・