「まあこの辺でいっかー」

1番桜に近い場所のベンチを選んで、アヤネは座った。

俺も座ろうとしたけど、

「そこじゃなくってさあ、もっと近くに座ってよ」

「え!?」

「いまさらなに動揺してんの。タクトおかしー」

「…じゃあそっち行くし!」

俺はアヤネとぴったりくっついて座った。俺の心臓はバックバクだ。

カイは毎日よく抱きついたりできるなあとちょっと尊敬。

そんなとき。

「おーすお2人さん♥」

「……!」

「遠藤くん?」

カイが来た。