そして花見の日。

「ね、寝坊しました…」

「もうタクトのばーか」

俺が寝坊したせいでいい場所はあんまり空いてなかった。

「ゴメン…」

俺があやまると、アヤネは、

「ぱっちーん」

「ブッ!?」

「タクト私服カッコいいから、でこピンでゆるす♪」

「いやけっこー痛かったけどね?」

まあ、そういうアヤネも。

「かわいい…」

「ん?」

「いやなんでもない」

「えー?聞こえなかったもっかい言ってー?」

「いや絶対聞いてたでしょ」