Side未来



時刻は7時50分

欠伸を手で隠すようにして校門を通った

チャリをいつもの場所にとめてカバンを片方にだけかけて背負った

「あ、蒼衣」

玄関近くで蒼衣を見付け、私は走って近付いた

「おはよ、未来」

「はよ」

それから他愛のない話で盛り上がってるうちに教室につく

皆の挨拶に適当に答えてまた蒼衣の元へ駆けつけたとき、一気に教室が騒がしくなった


野球部が集団で登校してきたんだ

気にせず蒼衣と談笑を続ける

カタン、そう隣から椅子を動かす音が聞こえてきた

「二人とも、はよ」

椅子に座ってる私達は見上げなきゃいけなくて

声の主、上野 俊也(ウエノシュンヤ)を見上げる

「「おはよ」」