そのままの状態で10分ほど経った。 あたしも隼人も離れようとはしなかった。 離れたくなかった。 このままずっと、抱き合っていたいと思った。 それぐらい隼人が愛おしくてたまらなかった。 授業が終わる時間が近付き、 あたしたちは名残惜しくも離れた。 隼人はあたしの髪の毛を触りながら微笑んだ。 「奈江……めっちゃ好きだ」 愛の言葉を囁いて。 隼人…あたしも好きだよ。 隼人が大好きだよ。 もう離れたくない。