昭弘とはたわいのない話をいっぱいした。

お互いの学校のこと、卒業してからのことをたくさん話した。


けど、隼人のことだけは話さなかった。


あれから華と桂ちゃんには話したけど、

あたしの傷はまだ癒えていなかった。

何も知らない人に、隼人との関係を話せるほど、
あたしの心は立ち直っていなかったんだ。


話してる間中、

昭弘はずっとあたしの話に耳を傾けてくれていた。

昭弘は本当に優しい。


だけどなんだろう?
この胸騒ぎは……


「奈江。ちょっと話聞いてもらえる?」