隼人が少しずつあたしの元へと近付いてくる。 あたしは隼人から視線をそらした。 隼人を見ると、照れくさくなるから。 「奈江、おはよ!」 隼人があたしの横で立ち止まって、 頭を撫でながら言った。 隼人を見上げると笑顔だった。 あたしは嬉しくなって笑った。 「おはよ、隼人」 隼人を見ると、自然に顔がほころぶんだ。 明らかに態度が違うあたしたちを見て、 華と桂太くんは口をあんぐりと開けていた。 「えっ、えっ……えぇぇ!?」 驚きすぎた華は、 頭が混乱しているのか、 よく分からない声をあげた。