「武井ー! 早く課題出して」 その日、 あたしは日直だったため、 数学の課題を集めていた。 最後まで武井は課題を出してくれない。 だからあたしは武井のいるところまで、課題を受け取りに行った。 武井なんて怖くない。 だって本気で手出されたことなんてないから。 あたしは武井に向かって手を差し出した。 「はぁ? やってるわけないじゃん」 武井はあたしを睨みつけながら言った。 「じゃあいいわ」