バレた
奏多にとって人生初の事件があった次の日の朝、奏多の頭には延々とそれが頭を右往左往していた
バレたことなんてないから、相原真琴にどんな態度をとればいいのか、またどんな態度を相手がとってくるのか予想できなかった
会いたくないと奏多は思った
とはいえ会わないわけにはいかないし、きまづいことに隣の席なんだ
奏多は不思議だった
昨日、相原真琴と話してその場はなんとかやり過ごして帰ったものの、そのあと鏡に写る自分を見て眉をひそめた
鏡に写る自分は目元のほくろは綺麗に隠されていて、なにも奏多だとわかる様子がないのに
なんで?
その疑問ばかりが頭をよぎった
原因がわからないから、奏多はなんだか気持ち悪くなった
相原真琴はあのときのことをどう思っているんだろうか
奏多が幸多のふりをして近づいたことに気づいただろうか
気づいたろうな、奏多は思ってた
嫌でも認めなきゃならない
毎日のように会っているのに久しぶりという発言にほくろ
奏多だと相原真琴は気づいたのに、なぜか目元のほくろについては何も聞いてこなかった