幸多がモテるように奏多も同等にモテた


周りからすれば2人とも同じように見えるのだろうから、特に2人の人気に差はなかった



奏多は自分や幸多に気をよせる女子をとても不愉快に感じていた



そういった女子は全て軽薄で単純で浅はかに見えてしまう



幼いころは、たくさんの女子に好かれて悪い気はしなかったし優越感にすら浸っていた



しかし今では、胸の奥のほうでどす黒いドロリとしたものがにじみ出るみたいな憎悪を感じていた



幸多だって、よく知りもしない女子にいきなり告られても当たり前に振るし、好意を向けられても素直に喜んでちゃいない、と、奏多はわかってた


だからあの"暇つぶし"を奏多が続けても、何も口出ししないんだ