私の書いたシナリオ『眠りの森の姫』の舞台稽古が演劇部の部室で始まった。


 でも…涼雅は仕事で不在。


 私は月実を相手に演技をする。


 「……もう少し…感情を込めてよ~夕海」

 そう言われても…私は演技するなんて初めてで…><;


 「……やっぱ私ではなく…渡瀬先輩がいい?」


 「え、あ…///」


 「素直な反応…ありがとう~」


 月実は半分…呆れ顔。


 「でも…会長は何かと忙しい人だから~。…既に…会社社長のお父さんの仕事
手伝っているみたいだから~」


 涼雅がよくガッコを休むのは…お父さんの仕事を手伝っているコトになっている
らしい。


 でもそれは表向きの話。


 真実は私だけが知っていた。