俺は夕海に…眼鏡を返す。


 「……あ…書いた歌詞は鞄の中だから~後で渡すね」


 「…ああ~」


 「お前が変装しているのは過去に付き合っていた男と何かあったのか?」


 俺はまだ…赤の他人で…

 深く…聞けるコトではないと十分、承知していた。



 「……色々とあって…」


 夕海はそれ以上は言わなかった。

 

 「…俺も色々とあった…だから素性を隠してる…似た者同士だな」


 「え、あ…」