私はマネジャーの黒角さんとともに離れて3人の仕事ぶりを見守る。


 「名前は確か…香住さんだっけ?」


 「はい…」


 「もしかして…作家の香住連太郎(カスミレンタロウ)の娘さん?」


 黒角さんは父のコトを知っていた。


 私の父親はサスペンス作家の香住連太郎。


 「いや…涼の叔父さんから香住連太郎の娘さんも在籍しているって聞いた
コトあったから~」


 「……」


 「君もお父さんと同じで小説家志望なんだ」