そこにノックの音。
 私はハッと我に返って…
 緩んだ顔を引き締める。


 「どちらさまですか?」

 「鳳千佳です…一言…ご挨拶に来ました」


 「!!?」


 私はドアを開けて…千佳さんを招き入れる。

 「……私…ずっと…YOU☆さんの作品は読んでました!本当に…ダイスキな
作品のヒロインの役出来るなんて夢みたいです」


 「ありがとうございます」





 「……あなたが涼雅の今カノだって…噂では聞きましたが本当ですか?」


 さっきとは全然違う低めの声のトーン。
 私を詰るように見つめる千佳さん。
 同一人物とは思えない変わりよう
 私は戸惑ってしまった。