食卓に並ぶ彩り豊かな登美子さんの和食料理。


 父と二人で何ヵ月かぶりに食卓を囲む。


 それくらい私たちはすれ違っていた。


 「お前とこうして食事するのは久しぶりだな~」


 父は大好物のきゅうりの糠漬けを口にする。


 登美子さんの漬ける糠漬けは私もダイスキだった。


 「……夕海…小説の方がどうだ?」


 「え、あ…今…スランプで…その…全然…書いてなくて…」