『眠りの森の姫』が上演開始。

 私はステージの袖から邪魔にならないように…舞台を見守る。


 自分の書いたシナリオの劇がこうして多くの観客に見られるなんて超恥かしい。


 一際目を惹くレンの姫姿。


 さすが女形でたくさんの舞台をこなしているだけに一つ一つ仕草も女らし
くそれでいて妖艶。


 私が演じればこんなに艶めいた大人の姫にはならなかったと思う。


 「今のトコ…順調に…進行してるな」


 私のそばに涼雅が寄って来た。