「未紀、大丈夫?」

「え?」

「ボンヤリしちゃってさぁ!ほら、部活行こうよ!」


里麻がうちの腕を引っ張って、体育館まで行った。


昔を思い出していたら5時間目の授業はいつの間にか終わっていた。

何をしたか記憶が何も無い。


ただ、鼓動が速まっている事だけはわかった。



体育館に着くと同時に誰かと正面衝突した。


「「いったぁ...」」


「誰だよ……って、高添かι」

ぶつかったのは、なんの巡り会わせか、松宮だった。


「松宮かιごめんごめん!ボンヤリしてて...」

「なんで?」


松宮に聞かれたって答えられない。

松宮について考えてたんだから…。